公認会計士試験撤退から得られたもの(公認会計士試験からの撤退④)

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6年近く頑張ってきた公認会計士試験から撤退した。
ただ、6年近く続けてきた勉強期間が無駄だった、という感情は、実はほとんどない。

この期間に簿記1級を取得している。
だから、客観的に見ても100%無駄だったということはないと思う。

でも、そういうことではない。

また、100%やりきった実感があるから清々しい気持ちなのかというと、そうでもない。
もう少しは時間を使うことができたかもしれないし、力を注ぐこともできたのかもしれないと思っている。

それでも、今の自分の中には、後悔よりも、清々しさがある。

その理由は、自分が「できないこと」が明確になったからだと思う。

僕は、子どもの頃は、人より少し勉強ができた。
だからずっと、「勉強は、やればできるもの」だと思っていた。

高校時代はエネルギーが部活にかなり偏っていて、勉強をあまりしなかった。
その結果、大学受験はうまくいかなかった。

でも、そのときも、「ちゃんと勉強していれば結果は違っただろう」と思っていた。

こういう、子どもの頃の感覚というのは、なかなか消えない。
「ちゃんとやっていなかっただけ」「やればできるはず」という感覚は、ずっと自分の中にある。

でも、今回の公認会計士試験で、ようやく気づけた。

自分は、そこまで勉強が得意ではない。
そして、そこまで勉強が好きでもない。

僕には、1日に10時間も勉強を続ける集中力はない。
かといって、短時間で要領よく勉強する力もない。

勉強ができる人には、少なくとも、そのどちらかがあると思う。
そして、それは受験だけではなく、その後の仕事でも生きてくる力なのだと思う。

そこに気づけたことで、自分の人生の中で、「苦手な勉強」にこれ以上あまり時間を使わなくてもいい、と思えるようになった。

「なんでも、やればできる」と思っていると、選択肢は広くなる。
そして世の中には、「大変なことほどリターンが大きい」という場面も多い。

だから、自分を追い込むような選択をし続けてしまうことがある。

でも、自分は勉強がそこまで得意ではない、と認められたことで、その選択肢を落とせるようになった。

もっと「楽しい」と思える選択肢を選びやすくなった。

それが、自分にとって、この公認会計士受験の経験から得られた、一番大きなものな気がする。

苦手であることに気づくまでに、ずいぶん時間はかかった。
でもそれは、性格もあるし、思い込みの強さもあるし、人それぞれだと思う。

長くかかったって、仕方がない。
人はみんな違う。

僕は6年かけて、それを認識することができた。

そしてそれは、これまで自分の中にあった価値観を壊すことにもつながっていると思う。

ーー勉強は楽しいし、リターンも大きいから、絶対的にやった方がいいという価値観ーー

長年付き合ってきた価値観を、自分の意識の中で壊すのは、簡単なことではない。

でも、それができたことが、自分にとっての新しいステップな気がする。

もちろん、すべての価値観が変わるわけではないが、
ただ、これからは少なくとも、変わったその部分については、以前とは違う考え方で歩んでいくのだと思う。

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