こんにちは、itto(一遠)です。
今回は、少しだけ会計の概念の話をしてみようと思います。
テーマは「ギルマンの三公準」。
名前だけ聞くと少し難しそうですが、
普段はほとんど意識されませんが、実は会計のすべての前提になっている考え方です。
■ 実はみんな、最初から受け入れている
会計を学び始めたとき、僕たちは次のようなことを「当たり前」として受け入れて、学習をスタートすると思います。
- 企業の取引を記録する
- 年度単位で期間を区切る
- 金額で記録する
最初はこれらに対して、「なぜ?」と疑問を持つことはほとんどないと思います。
でも実はこれ、すべて会計の前提として言語化されています。
それが「ギルマンの三公準」です。
■ ① 企業の取引を記録する(企業実態の公準)
正式名称は「企業実体の公準」。
これはシンプルに言うと、
企業の取引だけを記録する
ということです。
例えば、企業に出資している株主個人の日々の経済活動は、会計には出てきません。
あくまで「企業」という一つの主体だけを切り取って、記録を行う範囲を明確にして記録します。
当たり前と言えば当たり前ですよね。
企業と株主の経済活動をごっちゃにしたら、わけわかんなくなってしまう(笑)。
■ ② 年度単位で期間を区切る(継続企業の公準)
正式名称は「継続企業の公準」。
これは、
企業は半永久的に続くものとして考える
という前提があるため必要になります。
現実には、倒産する会社もたくさんありますよね。
でも、会計を行う際は、「基本的にはずっと続く」と仮定します。
(いつ倒産するのかというのは、基本的にはわかりませんし。)
そしてこの前提があるからこそ、
一定期間(1年など)で区切って利益を計算する
ことが必要になります。
もし「いつ会社が終わるかわからないけど、終わるまで待つ」となったら、
利益なんていつまでたっても確定しません。
だから、どこかで区切る必要があるのです。
■ ③ 金額で記録する(貨幣的評価の公準)
正式名称は「貨幣的評価の公準」。
これは、
すべてを金額で記録する
というルールです。
建物は「棟」とか、土地は「㎡」とか、ジュース(売り物)が売れたら「ℓ」で計上するとか、いろんな単位が混在したら、
情報がぐちゃぐちゃになって、
最終的にどれくらい儲かったのか計算できないですよね。
そのため、統一的に貨幣単位で記録するわけです。
したがって、例えば、
- 人材
- 仕事のやりがい
- お客さんの感謝の思い
- 経営者の人柄
こういった、金額で測れないものは会計には出てきません。
■ ちょっと冷たいルール
ここからは、ちょっと個人的な考えにはなりますが、
この「貨幣的評価の公準」には、
少しシビアで冷たい印象もあります。
どれだけ価値があっても、
お金で表せないものは会計の世界では“存在しないもの”として扱われる。
これは割り切りとしては合理的だし、客観性を重視すると仕方のないことだと思います。
■ お金で評価される社会とのつながり
ただ、ふと思ったのが、
現代の社会で、いろいろなものが「お金で評価される」傾向があるのは、
こうした会計の考え方とも無関係ではないのかもしれません。
企業を評価するときも、
- 売上
- 利益
- 時価総額
といった“金額”が中心になります。
でも本当は、数字に表れない、
- 仕事のやりがい
- お客さんの感謝の気持ち
など、企業にとって重要で、価値のあるものってたくさんあるはずですよね。
■ 会計では測れないものの価値を考えてみる
お金がたくさんあれば、人生豊かだとは思います。
でも、
「会計では測れないものって何だろう?」
と、一度立ち止まって考え、そういったものの重要さを考えてみるのも、
人生を豊かにしてくれるかもしれません。

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